脳に障害を負うと、現在の医療ではリハビリテーションが必要になる。

一般的なリハビリテーションは、例えば動かなくなってしまった指を、がんばって 動かそうっていう「見守る」治療が作業療法士などによって行われる。ダイエットでもリハビリテーションでも、その人のモチベーションも大切だし、ある一定 の状態にまでなれば結果が伴いにくい時期に差し掛かる。これを乗り切るのは容易ではない。

しかし、損傷の度合いが大きければそもそも脳から神経回路への信号を伝達することができないか、信号が弱すぎて筋肉を伸縮できない。今までは諦めていた状態かもしれない。

そこである医師は次のような方法を用いて彼らに喜びをもたらしている。

これまで述べたように、脳は損傷を追うと何らかの方法で代替手段を用意しようとする、すばらしい生命力がある。この時、幼少期にしか出されない脳内物質が放出され、これを助ける。

その医師の調査によると、脳が新しい神経回路を試行錯誤で作っているとき、脳に障害を負った被験者に作業を行わせると、脳全体が活性化する様子が得られた。

一般的に考えれば脳みそが活発に動作するに越したことはないと思うが、この医師によって治療され、効果のあった被験者を同様の方法で調べると、脳の活動範 囲が狭められた。

つまり、脳全体を活発に使っていない状態なのに、動かない手を動かすことができたことになる。

これはなぜか。

→　続く

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