ターニングポイント(1) – 犬を飼うということ
てなわけで次回以降、「ターニングポイント」と題して1~7の記事を順次掲載する。以下は主な参考文献。
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主要参考文献
ウェルシュコーギーの飼い方・しつけ方
(西東社出版部編/2001)
コーギーと暮らすための101のコツ
(枻出版社/2004)
ウェルシュ・コーギーはじめての飼い方・しつけ方
(松本啓子・青沼陽子・著/日本文芸社/2005)
松本啓子氏はヨーロッパ式トレーニングと日本式トレーニングの良いところを融合させたトレーニング法を研究・実践。犬育てにも「愛情」が最も必要で、さらに「ほめる・叱る」のメリハリが大切だという。
青沼陽子氏は獣医師で東小金井ペット・クリニック院長。西洋医学・東洋医学やアロマテラピー、ハーブなど幅広い治療をしているという。
犬は「しつけ」で育てるな!
(堀明・著/築地書館/2007)
一 般的に語られている偽りの常識を、その根拠等と共に正しく解説する。予め否定しつつ正しい解説を行う旨の前置きがあるが、名指しの激しい批判には少しばか り戸惑う。その戸惑いが頂点に達した時に、今度は別の視点や参考文献を交えて新しい解説になり、それによって本書をすべて読破することができた。
今日以降、「ターニングポイント」と題して1~7の記事を順次掲載する予定だが、それには原則として本書を中心として書いている。ただし、中心にするというのは題材としての中心であって、完全に本書の内容を唯一絶対のものとしていないことに注意されたい。
また、そのさなかに、『犬たちをおくる日』を知り、そして読み終えた。これは偶然にしてはできすぎているようにも感じる。
犬たちをおくる日
YouTube のレコメンド(おすすめ)機能によって「犬の殺処分」の動画が推奨された。おすすめといってもYouTube では二次元を中心に閲覧していて、犬についての投稿を多く見ているわけではない。それでも推奨するそれは、Amazon のレコメンド機能でしばらく前に受けた見透かすかのような驚きだった。幾つかの動画を閲覧したのち、ニュース番組として放送されたらしいものを観た。当 然、衝撃的なものであるから、コメントとしては正義を行なっているかのようなものだったが、日本の生ぬるいそれでは真実はいつになっても出てこない。
そ こで紹介されていたのが本書で、手元にあるのは第13刷。番組がいつ放送されたものか知らないから、その影響があったかどうかはわからない。本書はノン フィクションとして愛媛県動物愛護センターの協力のもと書かれている。撮影を担当した浜田一男氏はベネッセコーポレーションの『いぬのきもち』の撮影にも 携わったと紹介されている。
すべての動物愛護センターが本書に登場するような熱い組織かどうかはわからないし、それについて拒絶されたとす る旨の一般投稿も見かけられる。ただ、その業務内容は本書を読むまで俺も多くの勘違いな人間であったことは言うまでもない。ここに書かれたことがすべてに 共通するとは思わないけれど、少なくとも犬を飼うならその前に本書を読み、そして身近なセンターを訪問することは良い選択だといえるのではないだろうか。 本書について残念なところを挙げるとすれば、紙は濡れに強くないということ。moca が居なかったら、たぶん何も感じなかったと思う。
※愛媛県動物愛護センターについて、現在では直接の引き取りを行なっていない旨の注釈がある(本文中に引き取るケースが書かれていたためと思われる)
犬の行動学
(エーベルハルト・トルムラー・著/渡辺格・訳/中公文庫/2001)
ノーベル賞受賞者コンラート・ローレンツのもとで学ぶ。生物学、動物学、繁殖研究などを行う。91年没。訳者は著者と付き合いがあったらしく、自身も犬についての研究や著書がある。ゆえに有益な研究や観察の細かな部分が、訳者によって正しく伝えられていると期待することができる。
本書は、そもそも「犬」とは何かを研究し、まとめたものと言える。一般的な飼い方やしつけ方をその視点から説くものではなく、犬そのものを学術的に観察し、何が起きていて、どうすればよいか、犬とはなんなのかを知ることができる。
俺はこのタイプの書籍が得意ではないが、証明されることがほぼ決まっているとされる5次元宇宙論の解説のように、抵抗を持つことなく読める。読者の評価も高い。
カーミングシグナル
(テゥーリッド・ルーガス・著/石渡美香・訳/エー・ディー・サマーズ/2009)
カーミングシグナルとは犬の発する様々な仕草に含まれるメッセージ。犬が何を求めているのか、何を訴えているのか、どのような心理状態にあるのかを知るにはカーミングシグナルを学ぶ必要がある。また、著者はカーミングシグナルを実践することも可能だと主張している。
これでイヌと話ができる73の大切なこと
(イヌマニア・ラボ・著編/アース・スターエンターテイメント2011)
「イヌマニア・ラボ」とは、犬好きが結成したチームだそうです。
コーギースタイルVol.20
(辰巳出版)
moca はコーギーという犬種。そのコーギーに特化した雑誌。難しい内容などを豊富な写真で、わかりやすく解説している。
その他ウェブサイト等・多数
※順不同
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- ’13.05なmoca ~緊急入院1~
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