びたーあっぽー（ビターアップル）を買ったのです。

”びたー”の”あっぽー”なんで、苦いリンゴですね。お犬様のニガテなものの１つで、主に噛み癖をやめさせるために使われるのだとか。ただ、なぜ噛むのかをきちんと飼い主に理解して欲しいとも思う。なぜなら、俺にはこの商品はまったく必要ないのだから。

犬が混乱しないように常に正しい対応をしていれば、犬もそういうものなのだと認識する。犬に対してどのように接し、何が良くて何がダメなのか、これは犬を買い始まる前にほとんど一夜漬けで勉強した。なにしろ唐突な話だったからね。

もちろん、完全マニュアル主義はダメってのもわかってる。んだって、個体が違うんだから同じわけがない。しかし、”お犬様のルール”を知れば、その範囲内で犬の個性を尊重することができる。

人間に虐待された犬が保護され、そして新たな飼い主に慣れていく様子を収めた映像が俺の記憶にとても鮮明に焼き付いている。始まりの写真と終わりの写真が、どうみたって同じ犬だとは思えない。

人間と犬というまったく異なるものでも、喜怒哀楽が共通していることにいつも新鮮に驚く。つまり、犬が嬉しいとき、とても良い笑顔になるということ。この笑顔を維持するために、飼い主は何ができ、何をしなければならず、何をしてはいけないのか。正直なところ、人間に対して考えるよりも遥かに多くのことを（文献から）勉強し、（接して）得るものが多い。

これは、これまでの人間としての生き方と、これからの人間としての生き方を大きく変える出来事だ。多くの良い友人によってなんとか今の現状の自分があるわけだけれど、それとはまた違った方向からmocaはほんの数カ月で莫大な量の様々なものを俺に与えた。

→ 続く

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